●甘いだけではないのが、本来のみかんの味
伊達農園のみかんは、よく「昔ながらのみかんだね」といわれます。酸味は少々あるのですが、味が濃く、コクがあると言っていただいています。それは現代のような「甘く、甘く」栽培する方法とは逆の手法をいっているのかもしれません。マルチ(水分を切るためのシート)をかけずに、強い海風にそのままさらされて育ったみかんたちは、その風や、なるべく農薬を控えるという方針のもと、表面にキズもついています。ですが、このように自然な状態で丈夫に育ち、みかん本来の酸味もバランスよく整っている味が、いまや「懐かしい味」といわれるようになっていると思います。ぜひとも、「懐かしい味」をお試しいただきたいと思います。
●放任主義も大事なポイント
「ときには、子供たち(みかんの樹)を放っておく」のも、みかん栽培には大切なことだと考えています。薬剤散布や施肥をこまめにしすぎて過保護に育てると、みかんも人間同様甘えて育ってしまいます。病気にも弱くなり、健康的ではなくなってしまいます。放任主義も大事。伊達農園のみかんは、自分たちの力で芯から強く育っていってほしいと願い、他のみかん農園と比べるとかなり「厳しく」育てていると思います。もちろん、子供たちの成長を信じるからこそ、広い心で見守っていますよ。